AMED研究開発課題データベース 日本医療研究開発機構(AMED)の助成により行われた研究開発の課題や研究者を収録したデータベースです。

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研究課題情報

研究課題名
食事介入を活用した、難治肺がんに対する新規代謝ターゲット治療
課題管理番号
21cm0106174h0002
統合プロジェクト
医薬品プロジェクト
事業名
次世代がん医療創生研究事業
タグ(2021)
/研究の性格/医薬品・医療機器等の開発を目指す研究<医療機器開発につながるシステム開発を含む>
/開発フェーズ/基礎的
/承認上の分類/医薬品
/対象疾患/新生物
タグ(2020)
/研究の性格/医薬品・医療機器等の開発を目指す研究<医療機器開発につながるシステム開発を含む>
/開発フェーズ/基礎的
/承認上の分類/医薬品
/対象疾患/新生物
代表研究機関
地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター
研究代表者
(2021) 田沼延公 , 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター , 研究所がん薬物療法研究部・主任研究員
(2020) 田沼延公 , 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター , 研究所がん薬物療法研究部 主任研究員
研究期間
2020年度-2021年度
課題への総配分額

(単位:千円)

  • 41,450
  • 2021年度
    28,450
  • 2020年度
    13,000
研究概要(2021)
難治性肺がん新規治療としての「代謝酵素阻害/食事制限」併用療法について、実用化や他がん種等への適用拡大に資するデータを収集する。併用療法の相乗効果メカニズム解明や食事制限フィージビリティの向上に取り組む。また、難治性肺がん代謝脆弱性の詳細解明や他がん種での検討等を行い、上記治療の理論根拠を確立しつつ、難治性肺がん同様に奏功が期待できる症例選別手法の開発につなげる。
研究概要(2020)
難治性肺がん新規治療としての「代謝酵素阻害/食事制限」併用療法について、実用化や他がん種等への適用拡大に資するデータを収集する。併用療法の相乗効果メカニズム解明や食事制限フィージビリティの向上に取り組む。また、難治性肺がん代謝脆弱性の詳細解明や他がん種での検討等を行い、上記治療の理論根拠を確立しつつ、難治性肺がん同様に奏功が期待できる症例選別手法の開発につなげる。

研究成果情報

【成果報告書】

成果の概要
難治肺がんである小細胞肺がん(SCLC)の代謝特性を標的とする新規治療の研究開発を行った。
この目的のため、特に、栄養学的アプローチを取り入れ、動物モデルにて検証をすすめた。具体的には、低分子阻害剤と精密な栄養制限が劇的な相乗効果を産むことが分かった。そこで、そのような相乗効果のメカニズムを詳細に解析した。マウスでの治療実験成績と、当該代謝に関する定説との間に矛盾があった。そこで関連する複数栄養素について、マウス用エサおよびマウス血中における含量を質量分析によって詳細にしらべた。その結果、マウス用エサにおける含量はほぼ想定された通りだったが、血中濃度は俗説とは大幅に異なることが明らかになった。これら結果から、相乗効果メカニズムについて、ホスト代謝系を含むより複雑なモデルに微修正を行った。この修正メカニズムについて関連代謝酵素遺伝子ノックアウトマウスの解析・マウス移植腫瘍モデルにおける栄養素投与実験等で検証したところ、その妥当性を確認することができた。培養系およびマウス移植系での結果から、前立腺小細胞がんや去勢抵抗性前立腺がんが、SCLC と同様の代謝脆弱性をもつことを確認した。また、当該代謝酵素に対する阻害化合物の改良にむけて、標的酵素と化合物の共結晶構造解析に取り組んだ。
学会誌・雑誌等における論文一覧
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1.Fukui K, Nomura M, Kishimoto K, Tanuma N, Kurosawa K, Kanazawa K, Kato H, Sato T, Miura S, Miura K, Sato I, Tsuji H, Yamashita Y, Tamai K, Watanabe T, Yasuda J, Tanaka T, Satoh K, Furukawa T, Jingu K, Shima H: PP6 deficiency in mice with KRAS mutation and Trp53 loss promotes early death by PDAC with cachexia-like features. Cancer Sci. 印 刷 中 DOI:10.1111/cas.15315

2.Kishimoto K, Kanazawa K, Nomura M, Tanaka T, Shigemoto-Kuroda T, Fukui K, Miura K, Kurosawa K, Kawai M, Kato H, Terasaki K, Sakamoto Y, Yamashita Y, Sato I, Tanuma N, Tamai K, Kitabayashi I, Matsuura K, Watanabe T, Yasuda J, Tsuji H, Shima H: Ppp6c deficiency accelerates K-ras(G12D)-induced tongue carcinogenesis.pp6c deficiency accelerates K-ras(G12D)-induced tongue carcinogenesis. Cancer Med. 10(13):4451-4464, 2021 DOI: 10.1002/cam4.3962

学会・シンポジウム等における口頭・ポスター
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1.Metabolism-targeting therapy and precision nutrition in cancer, Tanuma N, 第 80 回日本癌学会学術総会 モーニングレクチャー, 2021/10/01, 国内, 口頭

国内 / 口頭

2.Targeting NAD metabolism in cancer, Tanuma N, 第 80 回日本癌学会学術総会 JCA-AACR Joint Symposia 1, 2021/10/01, 国内, 口頭

国内 / 口頭

「国民との科学・技術対話社会」に対する取り組み
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1.がん治療に食事が及ぼす効果, 田沼延公, AMED がん研究プロジェクト成果発表会「新しいがん治療へのアプローチ」, 2022/03/06, 国内

国内



更新日:2024-10-10

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