AMED研究開発課題データベース 日本医療研究開発機構(AMED)の助成により行われた研究開発の課題や研究者を収録したデータベースです。

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研究課題情報

研究課題名
Identification of host factors of pulmonary NTM diseases in the Asia Pacific region
課題管理番号
20jm0210063h0002
統合プロジェクト
シーズ開発・研究基盤プロジェクト
9つの連携分野プロジェクト
その他
事業名
医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業
タグ(2020)
/研究の性格/調査等の解析による実態把握を目指す研究<フィールドワーク、サーベイランス、モニタリングを含む>
/開発フェーズ/該当なし
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/感染症および寄生虫症
タグ(2019)
/研究の性格/調査等の解析による実態把握を目指す研究<フィールドワーク、サーベイランス、モニタリングを含む>
/開発フェーズ/該当なし
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/感染症および寄生虫症
代表研究機関
公益財団法人結核予防会結核研究所
研究代表者
(2020) 森本耕三 , 公益財団法人結核予防会結核研究所 , 抗酸菌部 細菌科 研究員
(2019) 森本耕三 , 公益財団法人結核予防会結核研究所 , 抗酸菌部 細菌科 研究員
研究期間
2019年度-2021年度
課題への総配分額

(単位:千円)

  • 3,153
  • 2020年度
    715
  • 2019年度
    2,438
研究概要(2020)
研究代表者らがこれまで築きあげてきた国際的連携の枠組みをさらに発展させ、「NTM Host Research Consortium」を設立し、各国の臨床検体を用いて、各人種に適したSNPアレイを行い、網羅的遺伝子解析を実施する。
研究概要(2019)
研究代表者らが、これまでに築きあげてきた肺NTM症の研究に関する国際的連携の枠組みをさらに発展させ、「NTM Host Research Consortium」を設立し、今後の継続的な研究協力体制の礎を築くことを目的とする。また、これまで、日本・米国で実施してきた共同研究の成果から得られた肺NTM症の疾患感受性に関する候補遺伝子を、韓国人肺NTM症患者の検体を用いて検証する。具体的には、疾患感受性に関わるSNPのジェノタイピングを施行する。さらに、日米韓の各国の臨床検体を用いて、各人種に適したSNPアレイを行い、その結果を統合的に解析する。より多くの肺NTM症患者の検体を用いた統合解析により、これまでに得られた結果だけでなく、さらなる疾患感受性遺伝子の探索を目指す。また、これまでに得られた肺NTM症の疾患感受性候補遺伝子の機能解析に関する基礎的研究を行う。

研究成果情報

【成果報告書】

成果の概要
宿主ゲノム情報を併せ持つ肺NTM症の大規模コホートを構築し、世界で初めての肺MAC症のゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、ゲノムワイド有意水準(P <5.0×10 -8 )を満たす疾患感受性遺伝子変異(rs109592)の同定に成功し、宿主ゲノムに基づいた肺NTM症の個別化医療の実装に道筋を開いた(Namkoong et al. ERJ. 2021)。また、疾患感受性遺伝子変異領域は細胞内外のイオンやpHの調整に重要な役割を担うCalcineurin B homologous protein2(CHP2)領域に位置していた。rs109592はCHP2のイントロン領域に位置し、eQTL解析では肺のCHP2発現レベルと有意に関連し、CHP2は肺MAC症患者の肺組織に発現を認めた。画像所見上、rs109592は結節性気管支拡張型と有意に関連した。NTMを合併しない気管支拡張症との関連が示唆されたが、結核とは関連しなかった。さらに、AMEDの本事業により支援を受け、韓国サムスンメディカルセンターや米国国立衛生研究所との国際共同研究により、この遺伝的変異が日本人集団のみならず、韓国人集団やヨーロッパ人集団においても関連していることが示された。これまで不明であった肺MAC症の疾患感受性遺伝子の一部を明らかにすることにより、新たな治療戦略の開発および臨床現場における遺伝子型に基づく個別化医療にも役立つことが期待される結果が示された。
学会誌・雑誌等における論文一覧
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1.Namkoong H, Omae Y, Asakura T, Ishii M, Suzuki S, Morimoto K, Kawai Y, EmotoK, Oler AJ, Szymanski EP, Yoshida M, Matsuda S, Yagi K, Hase I, Nishimura T,Sasaki Y, Asami T, Shiomi T, Matsubara H, Shimada H, Hamamoto J, Jhun BW, KimSY, Huh HJ, Won HH, Ato M, Kosaki K, Betsuyaku T, Fukunaga K, Kurashima A,Tettelin H, Yanai H, Mahasirimongkol S, Olivier KN, Hoshino Y, Koh WJ, HollandSM, Tokunaga K, Hasegawa N. Genome-wide association study in patients withpulmonary Mycobacterium avium complex disease. Eur Respir J. 2021 Feb4:1902269. doi: 10.1183/13993003.02269-2019.



更新日:2023-04-25

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