AMED研究開発課題データベース 日本医療研究開発機構(AMED)の助成により行われた研究開発の課題や研究者を収録したデータベースです。

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研究課題情報

研究課題名
ヒトiPS細胞株間差の要因となるエピジェネティック変動領域の同定と細胞特性評価法の創出
課題管理番号
21bk0104092h0003
統合プロジェクト
再生・細胞医療・遺伝子治療プロジェクト
9つの連携分野プロジェクト
再生医療実現プロジェクト
事業名
再生医療実用化研究事業
タグ(2021)
/研究の性格/研究基盤及び創薬基盤の整備研究<創薬技術・ICT基盤・プラットフォーム関係含む>
/開発フェーズ/基礎的
/承認上の分類/再生医療等製品
/対象疾患/該当なし<対象とする疾患なし>
タグ(2020)
/研究の性格/医薬品・医療機器等の開発を目指す研究<医療機器開発につながるシステム開発を含む>
/開発フェーズ/応用
/承認上の分類/再生医療等製品
/対象疾患/該当なし<対象とする疾患なし>
タグ(2019)
/研究の性格/医薬品・医療機器等の開発を目指す研究<医療機器開発につながるシステム開発を含む>
/開発フェーズ/応用
/承認上の分類/再生医療等製品
/対象疾患/尿路性器系の疾患
代表研究機関
国立大学法人宮崎大学
研究代表者
(2021) 西野光一郎 , 国立大学法人宮崎大学 , 国立大学法人宮崎大学 農学部獣医学科/医学獣医学総合研究科・教授
(2020) 西野光一郎 , 国立大学法人宮崎大学 , 国立大学法人宮崎大学 農学部獣医学科/医学獣医学総合研究科・教授
(2019) 西野光一郎 , 国立大学法人宮崎大学 , 国立大学法人宮崎大学 農学部獣医学科/医学獣医学総合研究科・教授
研究期間
2019年度-2021年度
課題への総配分額

(単位:千円)

  • 46,028
  • 2021年度
    13,000
  • 2020年度
    13,000
  • 2019年度
    20,028
研究概要(2021)
ヒトiPS細胞の株間差とさらに培地の違いによる細胞株間差への影響を検証するために、異なる細胞株、同一株であるが異なる培地で培養、順化したiPS細胞などいくつかの異なる条件を組み合わせた未分化ヒトiPS細胞の調製を行い、それぞれの検体の網羅的DNAメチル化データを取得している。本年度は未分化ヒトiPS細胞の網羅的DNAメチル化データ及び、分化率測定データを基にin silico解析と機械学習解析を行い、培地の違い、株間差に由来する分化へ影響を受けるゲノム領域を同定する。既に神経幹細胞分化予測学習モデルの基盤技術は開発済みであり、このシステムの学習モデルを活用し、前年度までに得られた未分化ヒトiPS細胞の網羅的DNAメチル化データ及び分化率測定データを用いて、学習と検証を重ね、より精度の高い学習モデルの構築を行う。構築した学習モデルから要素抽出を行い、株間差や分化指向性に関与するゲノム領域の同定と分子ネットワークの解析を行う。
研究概要(2020)
ヒトiPS細胞の株間差とさらに培地の違いによる細胞株間差への影響を検証するために、異なる細胞株、同一株であるが異なる培地で培養、順化したiPS細胞などいくつかの異なる条件を組み合わせた未分化ヒトiPS細胞の調製を行い、それぞれの検体の網羅的DNAメチル化データを取得する。異なる培地で培養、順化した同一iPS細胞の調製を行う。同一ヒトiPS細胞株を少なくとも3つの異なる培地を用いて、同一期間(4継代、約1ヶ月)培養・順化後、網羅的DNAメチル化データを取得する。さらに、各群のiPS細胞を神経幹細胞と肝前駆細胞へそれぞれ分化誘導実験を行い、各分化効率の実測値データを取得する。分化効率は、フローサイトメータを用いて測定を行う。得られた情報から分化効率に関連するゲノム領域の同定を行う。
研究概要(2019)
株間差とさらに培地の違いによる細胞株間差への影響を検証するために、異なる細胞株、同一株であるが異なる培地で培養、順化したiPS細胞などいくつかの異なる条件を組み合わせた未分化ヒトiPS細胞の調製を行い、それぞれの検体の網羅的DNAメチル化データを取得する。異なる培地で培養、順化した同一iPS細胞の調製を行う。同一ヒトiPS細胞株を少なくとも3つの異なる培地を用いて、同一期間(4継代、約1ヶ月)培養・順化後、網羅的DNAメチル化データを取得する。さらに、各群のiPS細胞を神経幹細胞と肝前駆細胞へそれぞれ分化誘導実験を行い、各分化効率の実測値データを取得する。分化効率は、フローサイトメータを用いて測定を行う。

研究成果情報

【成果報告書】

成果の概要
本研究では、株ごとに異なるiPS細胞の分化指向性、つまり株間差を分子レベルで解明し、さらに評価するシステムの基盤技術を開発することを目的とする。本年度は上記の目標を達成するため、(a)ヒトiPS細胞の調整、網羅的DNAメチル化情報の取得、分化率測定、(b)培地の違いに影響を受けるゲノム領域の同定、(c) 特性評価ウェブシステム公開を進めてきた。
(a)ヒトiPS細胞の調整、網羅的DNAメチル化情報の取得、分化率測定では、ヒトiPS細胞(RIKEN株)12群の網羅的DNAメチル化データの取得、神経幹細胞への分化効率実測値の取得、肝前駆細胞への分化効率実測値の取得を完了した。(b)これらのデータを基にin silico解析と機械学習解析を行い、培地の違い、株間差に由来する分化へ影響を受けるゲノム領域を100~200程度同定した。 (a)で得られる未分化ヒトiPS細胞の網羅的DNAメチル化データを検証データとして、既存の学習モデルに追加学習しながら機械学習を行い、iPS細胞の事前分化効率予測システムとしてパッケージ化のための学習モデルの階層化を進めている。(c) 未分化iPS細胞の特性評価ウェブシステムは、サンプル及び入力データの品質評価システムを構築し、ヒト多能性幹細胞を識別するウェブシステムを公開した(DNAメチル化データを基にした多能性幹細胞判別 (ヒトiPS細胞特性判別システム) URL: https://aihospital.ncchd.go.jp/jubatus/)。ウェブ公開用のサーバの基本設定を完了した。研究開発計画書において設定した本年度のマイルストーンは達成している。
学会誌・雑誌等における論文一覧
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1.Nishino K, Takasawa K, Okamura K, Arai Y, Sekiya A, Akutsu H, Umezawa A. Identification of an epigenetic signature in human induced pluripotent stem cells using a linear machine learning model. Human Cell. 2021, 34(1):99-110, doi: 10.1007/s13577-020-00446-3.

2.Shibata M, Okamura K, Yura K, Umezawa A. High-precision multiclass cell classification by supervised machine learning on lectin microarray data. Regen. Ther. 2020, 15, 195-201, doi: 10.1016/j.reth.2020.09.005

3.Horibe Y, Nakabayashi K, Arai M, Okamura K, Hashimoto K, Matsui H, Hata K. Comprehensive analysis of whole genome methylation in mouse blastocysts cultured with four different constituents following in vitro fertilization. Middle East Fertil. Soc. J. 2020, 24, 1, 9, doi: 10.1186/s43043-019-0012-z

4.Taniguchi K, Kawai T, Kitawaki J, Tomikawa J, Nakabayashi K, Okamura K, Sago H, Hata K. Epitranscriptomic profiling in human placenta: N6-methyladenosine modification at the 5'-untranslated region is related to fetal growth and preeclampsia. FASEB J. 2020, 34, 1, 494-512, doi: 10.1096/fj.201900619RR

5.Tomikawa J, Takada S, Okamura K, Terao M, Ogata-Kawata H, Akutsu H, Tanaka S, Hata K, Nakabayashi K. Exploring trophoblast-specific Tead4 enhancers through chromatin conformation capture assays followed by functional screening. Nucleic Acids Res. 2020, 48, 1, 278-289, doi: https://doi.org/10.1093/nar/gkz1034

学会・シンポジウム等における口頭・ポスター
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1.ヒト雄性iPS細胞における活性X染色体のDNAメチル化動態の解析,富田清良,関谷麻杜,新井良和,西野光一郎,第113回日本繁殖生物学会大会(Web開催),2020/9/23,国内,ポスター.

国内 / ポスター



更新日:2023-04-12

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