AMED研究開発課題データベース 日本医療研究開発機構(AMED)の助成により行われた研究開発の課題や研究者を収録したデータベースです。

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研究課題情報

研究課題名
患者・消費者向けの医薬品等情報の提供のあり方に関する研究
課題管理番号
20mk0101114h0003
統合プロジェクト
医薬品プロジェクト
9つの連携分野プロジェクト
オールジャパンでの医薬品創出プロジェクト
事業名
医薬品等規制調和・評価研究事業
タグ(2020)
/研究の性格/医療薬事制度・介護制度の改良及び技術支援等につながる研究<国際保健<制度>の技術支援等につながる研究を含む>
/開発フェーズ/該当なし
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/該当なし<対象とする疾患なし>
タグ(2019)
/研究の性格/研究基盤及び創薬基盤の整備研究<創薬技術・ICT基盤・プラットフォーム関係含む>
/開発フェーズ/該当なし
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/該当なし<対象とする疾患なし>
タグ(2018)
/研究の性格/研究基盤及び創薬基盤の整備研究<創薬技術・ICT基盤・プラットフォーム関係含む>
/開発フェーズ/該当なし
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/該当なし<対象とする疾患なし>
代表研究機関
国立大学法人熊本大学
研究代表者
(2020) 山本美智子 , 国立大学法人熊本大学 , 大学院生命科学研究部 客員教授
(2019) 山本美智子 , 国立大学法人熊本大学 , 大学院生命科学研究部 客員教授
(2018) 山本美智子 , 国立大学法人熊本大学 , 薬学部・客員教授
研究期間
2018年度-2020年度
課題への総配分額

(単位:千円)

  • 15,390
  • 2020年度
    4,950
  • 2019年度
    5,500
  • 2018年度
    4,940
研究概要(2020)
1.国内外における医薬品等情報の提供実態に関する調査並びに情報システムのコンテンツの検討・運用サイトの改善を踏まえた提言試行版サイトのパイロット運用の結果を踏まえ、改善策(サイトの信頼性の担保などを含む)、情報提供システムのあり方に関する提言を検討して、そのドラフト案をまとめ最終版を確定する2.医薬品等情報として信頼できる情報提供サイトのパイロット運用マイルストーン及び研究開発方法:本研究で構築した患者・消費者に向けた医薬品等情報の提供サイトのパイロットの運用を行い、患者・消費者を対象にした試用調査結果を踏まえて、サイトの改善・充実を図る。また、技術的に必要なサイトの保守、管理等運用に関し指針案を作成する。
研究概要(2019)
患者・消費者が、拠り所とすべき適正な医薬品等の情報に身近にアクセスできるような環境整備が必要である。患者・消費者のニーズに合ったユーザー・フレンドリーかつ信頼性の高い医薬品等情報の包括サイトを構築し、適正な情報提供が進むことにより、患者・消費者は、医薬品等の有効性および安全性について理解し、適正な使用につながることを目的とする。また、医療者とのリスク・ベネフィットコミュニケーションツールとして、医療者と情報を共有し治療の選択に共に関わることを可能にする。 これまでの研究実績や得られた情報を積極的に活用して、患者・消費者の医薬品等情報に関する認識、利活用の状況の調査やニーズに関する調査を行い解析する。また、国内における医薬品等情報提供やその評価の現状を調査し、医療情報サイトに関する質等の評価基準となる指針を設定する。それらに基づいて、医薬品等情報の入手できる各種情報サイトの有用性の検証などを並行して実施しつつ、実際に医薬品等情報のパイロットサイトを構築・運用する。
研究概要(2018)
国内外における一般向けの医薬品等情報等の提供実態を調査し、情報内容の評価基準を設定し、収集・評価する。また、海外の一般向けの医薬品等情報提供機関を訪問し、情報提供の方針や運用状況を調査する。

研究成果情報

【成果報告書】

成果の概要
本年度は、以下の研究を行った。
1)医薬品等情報提供サイトのパイロット運用および患者等にとって有益な医薬品等情報に関する調査
医薬品等情報として信頼できる情報提供サイトを構築しパイロット運用を行った (https://www.kusuri-info.jp/) 。患者向けの個別の医薬品情報(患者向医薬品ガイドとくすりのしおり)の統合検索およびニーズ調査に基づいた信頼のおける情報源を選択し体系的に提供するサイトとした。選択に際し、外部サイトの評価基準を作成しそれを用いたが、国内の医療系サイトはその基準を満たしていないことが判明した。サイトの評価について、最近3か月以内に医薬品を使用した20歳~79歳の男女6名を対象としオンライン・インタビューを行った。また、薬局で患者等81名についても当サイトについて感想を収集した。両者とも、サイトに対する意見としては、「本サイトのような信頼のおける情報源を集めたサイトが必要。このサイトの活用方法は、わかりやすい。」など高評価であった。しかし、課題として、以下のことが挙げられその対策を取り、改善を行った。
① サイトの情報の使い方:ナビゲーション(動画およびフローチャート)を作成。
② 使いやすいデザイン:マルチデバイスに対応する仕組みを導入し、閲覧デバイス毎に最適な表示を行うよう対応。
③ サイトの情報の解説:外部サイトへのリンクについて、その概要や内容について解説を付与。
④ 検索のしやすさ:医療用医薬品の患者向け情報(2種類)を検索可能とした。
⑤ コンテンツ(医薬品と病気の情報を連携):パイロットとして生活習慣病について作成したが、病気全般については、病気の解説サイトと相互連携した提供を行うことが可能。
2)医薬品等情報として信頼できる情報提供サイトのパイロット運用
これまでの調査・研究の結果をもとに、次の4項目について提言を行った。
(1)ヘルスリテラシーの向上:薬の有効性及び安全性の理解を深めるため、ヘルスリテラシー向上の取り組みを行う。
(2)ニーズ調査:時代や状況のニーズの変化に応じ、ウェブサイト構築後も定期的にニーズ調査を行う。
(3)サイトの運用:
①運営主体:公的組織が担い、多くの公的組織や団体等と連携して活動し、公的資金で継続的に運用する。
②コンテンツ:疾患と治療の情報と連携した医薬品情報を提供する。
③情報作成とその評価:国際的な基準・指標等を参考に作成基準を作成し、情報がそれに適合するようにする。
④運用:ウェブサイトの維持・管理・改良・発展させるために、運営組織及び専門スタッフのチームによる恒常的な取り組みが必要である。専門スタッフは、医薬品情報、コミュニケーション、サイトのデザイナーなど専門性を持つ人メンバーによる構成が望まれる。
(4)普及活動:各機関や組織との連携、運営主体の間での情報・経験の共有、ウェブサイト上での相互のバナー紹介、またソーシャルメディアの活用など、国民の認知度を高めていく検討が必要である。
学会誌・雑誌等における論文一覧
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1.後藤伸之, 塚本仁, 古俵孝明, 五十嵐敏明, 渡邊享平, 矢野良一, 酒井隆全, 大津史子. 国内の医学系学術団体における Web を利用した国民向けの医薬品情報提供の現状調査, Jpn. J. Drug Inform. 2021, 22 (4) , 193-201. doi:https://doi.org/10.11256/jjdi.22.193

2.丸山加名, 近藤悠希, 山門慎一郎, 加治屋忠一, 山本健, 古川綾, 石塚洋一, 岩元正義, 山本美智子, 入江徹美, 医薬品を使用している患者の医薬品等情報の収集におけるインターネット利用実態-糖尿病治療薬服用中の患者を対象とした調査-, 2021, Jpn. J. Drug Inform., in press

3.山本美智子, 公開フォーラム東京「患者と医療者のための医薬品情報」, Jananese Consortium for General Medicine Teachers. 2020, 14,150.

4.山本美智子, AMED 医薬品等規制調和・評価研究事業「患者・消費者向けの医薬品等情報の提供のあり方に関する研究」報告, Jananese Consortium for General Medicine Teachers. 2020.14.173-179

5.Ken Yamamoto, Hirohisa Doi, Iori Hirosawa, Kazuhiro Watanabe, Michiko Yamamoto, User testing of the effectiveness of revised “Drug Guides for Patients in Japan” in paper-based and online formats for an anticoagulant, Journal of Asian Association of Schools of Pharmacy. 2020, 9, 37-43.

6.Michiko Yamamoto, Takeo Nakayama, Tetsumi Irie, New Approach for Providing Reliable Drug and Related Information for Patients and General Public-Current Status and Development of a Sustainable, Comprehensive and Evidence-based Drug and Related Information System-,Yakugaku Zasshi. 2021, 141, 3, 375-376, doi: https://doi.org/10.1248/yakushi.20-00207-F

7.Takeo Nakayama,Considerations of Providing the Public with Health Information, Yakugaku Zasshi. 2021,141, 3, 377-380, doi: https://doi.org/10.1248/yakushi.20-00207-1

8.Michiko Yamamoto, Current Status and Development of Drug Information Infrastructure System for the Public in Japan and Overseas, Yakugaku Zasshi. 2021, 141, 3, 393-402, doi:https://doi.org/10.1248/yakushi.20-00207-4

9.Akiko Yaguchi-Saito, Ken Yamamoto, Tami Sengoku, Machi Suka, Tsugumichi Sato, Miwa Hinata, Toshiaki Nakamura, Takeo Nakayama, Michiko Yamamoto, Evaluation of rapid drug safety communication materials for patients in Japan, Drug Discov Ther. 2021,15,101-107. Doi:https://doi.org/10.5582/ddt.2021.01028

学会・シンポジウム等における口頭・ポスター
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1.医薬品等情報の収集における糖尿病患者のインターネット利用実態, 丸山加名, 近藤悠希, 山門慎一郎, 加治屋忠一, 山本健, 古川綾, 石塚洋一, 岩元正義, 山本美智子, 入江徹美, 第14回日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会大会, 2020/6/28, 国内(Web開催), 口頭.

国内 / 口頭

2.患者は過剰診断がわからない,北澤京子,第11回日本プライマリ・ケア連合学会学術集会,2020/7/23~2020/8/31(オンライン開催),国内,口頭

国内 / 口頭

3.健康情報の読み解き方に関するeラーニング教材を用いた一般市民の学習効果:ランダム化比較試験,北澤京子,岡林里枝,高橋由光,石見拓,川村孝,中山健夫,第12回日本ヘルスコミュニケーション学会学術集会,2020/9/26-27(オンライン開催),国内,ポスター

国内 / ポスター

4.健康情報資材としての一般用医薬品の添付文書を対象とした有用性評価指針の検討,山本健,後藤惠子,渡部太朗,池端美紗,大室弘美, 猿渡淳二,山本美智子, 第14回日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会大会, 2020/6/28, 国内(Web開催), 口頭

国内 / 口頭

5.消費者向け健康情報資材のリスク・ベネフィットコミュニケーションの有用性評価, 山本美智子, 山本健, 大室弘美, 猿渡淳二, シンポジウム, 日本リスク学会第33回年次大会,2020/11/21, 国内(Web開催), 口頭

国内 / 口頭

6.リスクコミュニケーション ~消費者にとってのわかりやすい情報とは~, 山本美智子, セミナー, 健康と食品懇話会(健食懇), 2020/3/1, 国内(Web開催), 口頭

国内 / 口頭

7.医薬品情報の特性と情報源, 山本美智子, 医薬品情報専門薬剤師認定のための生涯教育セミナー2021/2/21, 国内(Web開催), 口頭

国内 / 口頭



更新日:2022-05-12

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