AMED研究開発課題データベース 日本医療研究開発機構(AMED)の助成により行われた研究開発の課題や研究者を収録したデータベースです。

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研究課題情報

研究課題名
発達障害を有する大学生(中退者、引きこもりを含む)へのショートケアプログラム開発と包括的支援システムの構築
課題管理番号
20dk0307079h0003
統合プロジェクト
ゲノム・データ基盤プロジェクト
9つの連携分野プロジェクト
脳とこころの健康大国実現プロジェクト
事業名
障害者対策総合研究開発事業<精神障害分野> , 長寿・障害総合研究事業
タグ(2020)
/研究の性格/医療技術・標準治療法の確立等につながる研究<診療の質を高めるためのエビデンス構築<診療ガイドライン作成等>を含む>
/開発フェーズ/該当なし
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/精神および行動の障害
タグ(2019)
/研究の性格/医療技術・標準治療法の確立等につながる研究<診療の質を高めるためのエビデンス構築<診療ガイドライン作成等>を含む>
/開発フェーズ/該当なし
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/精神および行動の障害
タグ(2018)
/研究の性格/医療技術・標準治療法の確立等につながる研究<診療の質を高めるためのエビデンス構築<診療ガイドライン作成等>を含む>
/開発フェーズ/該当なし
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/精神および行動の障害
代表研究機関
学校法人昭和大学
研究代表者
(2020) 太田晴久 , 学校法人昭和大学 , 発達障害医療研究所 准教授
(2019) 太田晴久 , 学校法人昭和大学 , 発達障害医療研究所 講師 → 準教授(実績報告)
(2018) 太田晴久 , 学校法人昭和大学 , 発達障害医療研究所 講師
研究期間
2018年度-2020年度
課題への総配分額

(単位:千円)

  • 8,360
  • 2020年度
    3,960
  • 2019年度
    0
  • 2018年度
    4,400
研究概要(2020)
令和2年度では、令和1年度に引き続き発達障害学生プログラムの実施と効果検証を行う。効果検証としては、参加者の主観的評価、客観指標をプログラム参加前後に測定、転帰調査を行うことで検証する(令和1・令和2年度目標:30名、令和1年度において27名実施)。転帰調査として診療録および本人からの聞き取り調査に基づき参加者の修学継続、卒業、就労の有無などをプログラム終了後、半年毎に検証する。大学生プログラムの対照群として、プログラムに参加しない外来通院のみの当事者を対象にした効果検証を実施する。プログラムと同等の期間を空けて測定するとともに、転帰調査も行うことで検証する(令和1・令和2年度目標:20名、令和1年度において2名実施)。また家族支援プログラムも実施し、令和1・令和2年度の2年間で30名を目標とする。効果検証として、家族の主観的評価をプログラム参加前後に測定、検証する。
研究概要(2019)
発達障害は社会的自立が求められる大学生になってから破綻し、中退や引きこもりに至る例が多い。本研究では、発達障害(ASDおよびADHD)を持つ大学生(中退者や引きこもりを含む)に特化したショートケアプログラムを開発し、多職種連携を実現させて、当事者や家族の生活支援、社会参加、就労移行支援を促進させるための包括的支援システムを構築しようとするものである。本年度は当事者、家族、就労関連機関(障害者職業センター、就労移行支援事業、企業など)に対するアンケート調査を完遂し、発達障害を持つ大学生に対するショートケアプログラム開発に取り組む。同時に家族向け支援プログラムの開発も行い、生活支援も含めた包括的な支援システムを提案する。
研究概要(2018)
当事者および支援機関などに対してニーズ調査を施行し、発達障害を持つ大学生に対するショートケアプログラム開発を行う。家族向け支援プログラムの開発も行い、生活支援も含めた包括的な支援システムを提案する。

研究成果情報

【成果報告書】

成果の概要
昭和大学および神経研究所では、全11回の大学生ショートケアプログラムを実施した。プログラム参加により社会適応度評価尺度の改善、履修状況や就労・訓練状況の改善、学生相談室等の学内支援につながりやすくなることが示された。プログラムの期間は参加者の多様な修学スケジュールに配慮し、短期間1か月での実施、3か月かけての実施、1年かけての実施と3つの進行速度で実施をしている。今後は同じプログラムをどのように運用することがより効果的であるかを検討することも有意義だと考えられる。家族支援としては発達障害学生の家族への全3回の家族心理教育プログラムを実施し、精神的健康度の改善が認められた。令和2年9月には、大学支援者と医療機関との連携を深めるため、『大学と医療をつなげる~切れ目のない発達障害の支援を目指す~』と題したシンポジウムを開催した。大学内の支援者、医療関係者を中心として127名(会場40名、オンライン87名)が参加され、アンケート調査からは高い満足度が示された。
一橋大学では、全11回のショートケアプログラム(ソーシャル・グループ・コミュニケーショングループワーク)を秋冬学期に実施した。大学内でのプログラム実施は未診断や診断保留の学生を包含しうる点が特徴で、各自が自他の多様な発達特性について学び、課題解決スキルの向上を目指す機会となる。換言すれば「構造化された出会いの場」を提供することで社会性の涵養を促す営みとして心理教育的な意義が大きい。なお、当初予定の春夏学期の実施はCOVID-19の感染拡大の影響により見送られ、夏季休暇中に対面もしくはオンラインでの実施を検討したが同じ事情で見合わせとなった。
東京工業大学においては、令和2年度はCOVID-19感染拡大の影響により、学生の出校制限等で予定していたショートケアプログラムが学内では実施できなかった。このため一部計画を変更して研究開発分担者および研究参加者が個別相談で対応している発達障害学生の中から、本ショートケアプログラムの効果測定の対照群として研究協力に同意を得られた者にプログラム参加者と同様の心理検査を実施した。また前年度に学内で初めてプログラムを実施した経験から、立ち上げの課題や大学内で実施することの意義や問題点についての考察を全国大学メンタルヘルス学会にて報告した(発表後、同学会誌に論文投稿中)。
学会誌・雑誌等における論文一覧
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1.水野健.発達障害デイケア,発達障害者支援ハンドブック2020,東京都福祉保健局:46-47,2020

学会・シンポジウム等における口頭・ポスター
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1.太田晴久,満山かおる,安宅勝弘,丸田伯子.学生支援の状況と支援ニーズ調査報告/プログラムの取り組み, 昭和大学附属烏山病院, 大学と医療をつなげる~切れ目ない発達障害の支援を目指す~, 2020/9/6, 国内, シンポジウム,口頭.

国内 / 口頭

2.五十嵐美樹.大学生プログラムの取り組み, 昭和大学附属烏山病院, 大学と医療をつなげる~切れ目ない発達障害の支援を目指す~, 2020/9/6, 国内, シンポジウム,口頭.

国内 / 口頭

3.関百合.集団で行うことの意義:一橋大学の実践, 昭和大学附属烏山病院, 大学と医療をつなげる~切れ目ない発達障害の支援を目指す~, 2020/9/6, 国内, シンポジウム,口頭.

国内 / 口頭

4.相澤直子.プログラムを大学で行うことの意義と留意点‐東工大における試行的実施の経験から‐ , 昭和大学附属烏山病院, 大学と医療をつなげる~切れ目ない発達障害の支援を目指す~, 2020/9/6, 国内, シンポジウム,口頭.

国内 / 口頭

5.五十嵐美紀,横井英樹,水野健,今井美穂,太田晴久.切れ目ない発達障害学生支援のための大学と医療ネットワーク構築の試み, 第42回全国大学メンタルヘルス学会, 2020/12/17-20, 国内, ポスター.

国内 / ポスター

6.今井美穂,横井英樹,五十嵐美紀,水野健,太田晴久.発達障害を有する学生の家族に対する支援プログラム, 第42回全国大学メンタルヘルス学会, 2020/12/17-20, 国内, ポスター.

国内 / ポスター

7.川嶋真紀子, 牧山優, 鶴田綾香, 満山かおる, 太田晴久.発達障害を有する大学生へのショートケアプログラム-医療機関での取り組み-, 第42回全国大学メンタルヘルス学会, 2020/12/17-20, 国内, ポスター.

国内 / ポスター

8.相澤直子,安宅勝弘,太田晴久,丸田伯子,満山かおる.大学において発達障害学生向けグループプログラムを実施することの意義と留意点について‐A大学における試行的実施から‐,第42回全国大学メンタルヘルス学会, 2020/12/17-20, 国内, ポスター.

国内 / ポスター



更新日:2022-05-11

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