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AMED研究開発課題データベース
日本医療研究開発機構(AMED)の助成により行われた研究開発の課題や研究者を収録したデータベースです。
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研究課題情報
研究課題名
HSF1依存的な熱ストレス応答が加齢により鈍化する機序の解明と克服 - 物理療法による健康寿命の延伸を目指して
課題管理番号
20gm5810028h0004
統合プロジェクト
シーズ開発・研究基盤プロジェクト
9つの連携分野プロジェクト
その他
事業名
革新的先端研究開発支援事業
タグ(2020)
/研究の性格/研究基盤及び創薬基盤の整備研究<創薬技術・ICT基盤・プラットフォーム関係含む>
/開発フェーズ/基礎的
/承認上の分類/医薬品
/対象疾患/新生物
タグ(2019)
/研究の性格/生命・病態解明等を目指す研究
/開発フェーズ/基礎的
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/新生物
タグ(2018)
/研究の性格/生命・病態解明等を目指す研究
/開発フェーズ/基礎的
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/新生物
タグ(2017)
/研究の性格/生命・病態解明等を目指す研究
/開発フェーズ/基礎的
/承認上の分類/薬機法分類非該当
/対象疾患/新生物
過去のタグ
代表研究機関
学校法人日本体育大学
研究代表者
(2020)
田村優樹
, 学校法人日本体育大学
, 日本体育大学 体育学部 助教
(2019)
田村優樹
, 学校法人日本体育大学
, 日本体育大学 体育学部 助教
(2018)
田村優樹
, 学校法人日本体育大学
, 日本体育大学 体育学部 助教
(2017)
田村優樹
, 学校法人日本体育大学
, 日本体育大学 総合スポーツ科学研究センター 研究員
研究期間
2017年度-2021年度
課題への総配分額
(単位:千円)
52,010
2020年度
5,850
2019年度
8,281
2018年度
24,398
2017年度
13,481
研究概要(2020)
研究開発代表者は、温熱刺激によって骨格筋のミトコンドリアの量・機能が上昇することを見出した。骨格筋のミトコンドリアの機能改善は、加齢性筋萎縮や加齢関連疾患の予防に貢献する可能性がある。老齢マウスに温熱刺激を負荷しても、若齢マウスと比較して同等に筋温が上昇する。しかし、典型的な熱ショック応答であるHSPsの発現誘導およびミトコンドリアの適応性は、約50%に留まっていた。老齢により熱ストレス応答性の細胞内シグナル伝達が負に修飾された可能性がある。そこで本研究開発では、老齢が温熱刺激による骨格筋ミトコンドリアの適応性を減弱させたメカニズムの解明と薬剤や栄養素材を用いて克服することに挑む。なお、予備的な検証から、老齢に伴う熱ショック応答性転写因子HSF1の機能低下がメカニズムの候補として示唆された。本年度は、2017-2019年度に引き続き、代謝産物によるHSF1の活性制御ならびにヒストン修飾によるHSF1標的遺伝子の転写制御機構の変調に着目しメカニズムを探る。また、これらを操作可能な化合物を用いて老齢マウスへの介入を試み、適応性の回復効果を検証する。
研究概要(2019)
研究開発代表者は、温熱刺激によって骨格筋のミトコンドリアの量・機能が上昇することを見出した。骨格筋のミトコンドリアの機能改善は、加齢性筋萎縮や加齢関連疾患の予防に貢献する可能性がある。老齢マウスに温熱刺激を負荷しても、若齢マウスと比較して同等に筋温が上昇する。しかし、典型的な熱ショック応答であるHSPsの発現誘導およびミトコンドリアの適応性は、約50%に留まっていた。老齢により熱ストレス応答性の細胞内シグナル伝達が負に修飾された可能性がある。そこで本研究開発では、老齢が温熱刺激による骨格筋ミトコンドリアの適応性を減弱させたメカニズムの解明と薬剤や栄養素材を用いて克服することに挑む。なお、予備的な検証から、老齢に伴う熱ショック応答性転写因子HSF1の機能低下がメカニズムの候補として示唆された。本年度は、2017/2018年度に引き続き、代謝産物によるHSF1の活性制御ならびにヒストン修飾によるHSF1標的遺伝子の転写制御機構の変調に着目しメカニズムを探る。また、これらを操作可能な化合物を用いて老齢マウスへの介入を試み、適応性の回復効果を検証する。
研究概要(2018)
熱ストレス応答として骨格筋のミトコンドリア機能が向上することを解明しました。加齢に伴う骨格筋ミトコンドリアの機能不全を温熱療法によって軽減できれば、加齢関連疾患の予防に貢献できる可能性があります。しかし温熱療法によるミトコンドリア適応は、加齢により大幅に減弱する課題に直面しました。本研究では、このような加齢変化が生じる分子機序の解明に挑みます。また、栄養素材や薬剤を用いて適応性の改善を目指します。
研究概要(2017)
熱ストレス応答として骨格筋のミトコンドリア機能が向上することを解明しました。加齢に伴う骨格筋ミトコンドリアの機能不全を温熱療法によって軽減できれば、加齢関連疾患の予防に貢献できる可能性があります。しかし温熱療法によるミトコンドリア適応は、加齢により大幅に減弱する課題に直面しました。本研究では、このような加齢変化が生じる分子機序の解明に挑みます。また、栄養素材や薬剤を用いて適応性の改善を目指します。
過去の研究概要
研究成果情報
成果の発表
2020
2019
2018
2017
【成果報告書】
成果の概要
我々は、温熱刺激によって骨格筋のミトコンドリアの量・機能が上昇することを見出した。骨格筋のミトコンドリアの機能改善は、加齢性筋萎縮や加齢関連疾患の予防に貢献する可能性がある。老齢マウスに温熱刺激を負荷しても、若齢マウスと比較して同等に筋温が上昇する。しかし、典型的な熱ショック応答であるHSPsの発現誘導およびミトコンドリアの適応性は、約50%に留まっていた。老齢により熱ストレス応答性の細胞内シグナル伝達が負に修飾された可能性がある。そこで本研究開発では、老齢が温熱刺激による骨格筋ミトコンドリアの適応性を減弱させたメカニズムの解明と薬剤や栄養素材を用いて克服することに挑む。なお、これまでの検討から、老齢に伴う代謝酵素の機能低下およびそれに伴う代謝物の変化が温熱刺激による応答性・適応性を変調させることが示唆された。さらに、老齢に伴う代謝物の変化をバイパスする化合物(化合物A)を与えることで、温熱刺激による応答性・適応性が回復する可能性が示された。これを受けて令和2年度には、老齢マウスに化合物Aを摂取させることで、温熱刺激によるミトコンドリアなどの適応性が回復するといった可能性を検証した。その結果、化合物Aの摂取により、HSP72などのHSF1の標的遺伝子の発現誘導がより高い水準に達することが示された、さらに、ミトコンドリアの酸素消費能力を検討したところ、特にピルビン酸をエネルギー基質とする際の酸素消費能力や過酸化水素の産生量が低下することが示された。したがって、本研究の仮説通り、化合物Aの摂取は、老齢によるミトコンドリアの適応不全を改善させる手法として有効であることが示された。新型コロナウイルス感染症の流行への対応により、骨格筋機能の解析や、化合物Aが作用したメカニズムについては、解析が遅延している。令和2年度の研究開発期間を6ヶ月延長し、上記の課題について引き続き検討を行う予定である。また、今年度の研究開発の遂行を通して、HSF1が環境応答性転写因子Nrf2の働きを代償する可能性など当初予想をしていなかった知見も得られつつある。この点についても、併せて検討を進めていく予定である。
更新日:
2022-05-11